パートナー弁護士 白井潤一(62期)

入所の経緯

私は2009年12月に弁護士登録した当初から当事務所に所属しています。
企業に関するご相談と個人のご相談のいずれにも、また業種や案件を問わず幅広く対応できる弁護士を目指すという目標、また目標設定しやすいように各年代の先輩が在籍している事務所に在籍したいという希望が叶えられるとして、当事務所を選びました。
当時の当事務所は企業の方や個人の方の日常的なご相談に加えて、民事再生や破産、私的整理といった倒産法案件の案件がいくつも同時並行している状態で、入所まもなく複数の破産申立事件(法人)に携わるようになり、書籍文献とにらめっこし、また先輩から一から学びながら対応したことをよく覚えています。
今年(2021年)からパートナーに就任し、個別の案件において依頼者の方の期待に全力で応えることに加え、事務所全体を運営していく機会に接し、当事務所が永く続く強い事務所になるように尽力しています。

若手時代

希望通り1年目から多くの案件に携わることができました。契約書のチェックや紛争対応(任意交渉、訴訟や調停といった裁判手続等)に際し、文献や判例の調査を踏まえた起案を行うという日常的な業務のほか、上場会社の株主総会の準備やデューデリジェンスといった案件に取り組む機会もありました。また、家族法分野のご相談や交通事故、刑事弁護といった個人の依頼者の方からのご相談に幅広く取り組みました。
案件によっては主担当を任せられる体制ですので、主体的に対応しなければならず、必死に記録を検討し、依頼者に説明の上、案件を進めていました。もちろん案件の進め方は完ぺきではなく、時にミスもありましたが、書面の添削やメール文案のアドバイスだけでなく、依頼者への説明の仕方(話し方)や交渉時での態度、裁判所での振舞い方、さらに対応方針の軌道修正等、適宜先輩に指導いただき、なんとか進めていたというのが実情です。
現在も1年目であっても案件によって主担当として対応してもらっていますので、若手の皆さんの苦労はよく分かります(笑)。

現在の業務内容

1年目から様々な案件に携わることができましたが、徐々に不動産に関するご相談に対応する機会が多くなりました。現在では商業施設やオフィス、倉庫、マンション(分譲、賃貸)、駐車場といった各不動産に関する契約書のご相談や、日常的に発生する管理の問題、隣地や道路に関する紛争対応(訴訟に至る例も多々あります)だけでなく、再開発や区画整理の問題、さらに証券化のご相談に対しても日夜取り組んでいる状況です。
不動産に関する業務としては、不動産ファンドの運用会社に出向する機会もいただきましたが、とてもいい経験でした。ファンドの運用実務を近くで見ることができた点もとても有意義な経験でしたし、会社という組織(人の集まり)がいかに動いているのか、体験することができました。なにより、弁護士に相談する際、担当者の方が何を期待しているのか、どんな回答を求めているのか、身をもって知ることができ、当該経験を経て、契約書チェック時のコメント内容をより一層丁寧にするなど、とてもいい機会をいただきました。
最近では、当事務所の佐藤康之と一緒に不動産に関するセミナーを実施したり、専門誌に連続して記事を投稿したりするなど、不動産に関するこれまでの経験を基に積極的にアピールしています。

当事務所の特徴

35名を超える有資格者が在籍していますが、所長の松田や顧問の本林を含めて個室は一切存在せず、一つの部屋に全員のデスクを置いていますので、周りのメンバーがどんな仕事をしているのか、どのような姿勢で業務に取り組んでいるのか、すぐに分かる事務所レイアウトになっています。そして、年次関係なく、相談すれば必ず手を止めて一緒に検討してくれる文化がありますので、気軽に相談することができ、レイアウトとあわせて風通しがとてもいいということが事務所の特徴だと思います。私自身、不動産に関するアドバイスを求められることもありますし、パートナーやアソシエイトに相談して、過去の経験やアイデアを教えてもらうこともよくあります。
なお、新型コロナウイルス感染禍により当事務所でもリモートワークが進んでいますが、メンバー間でのチャットやWeb会議を積極的に利用しており、相談しやすさは以前と全く変わっていません(先日も所内でWeb懇親会を開催しました)。
また複数のメンバーで一つの事案を担当することが基本ですので、メンバー間の検討を経て、よりよい解決案を依頼者の方にご提案することができるのも特徴です。すでにご説明した通り、1年目であっても主担当になりますし、主担当でなくても積極的に意見を求められますので、様々な角度から事案を検討・検証することができます。
業務内容については、様々な分野や業種に幅広く取り組んでいることが特徴で、自分で考えて新しいことにチャレンジすることが推奨されており、実際にメンバーそれぞれ様々な方面にチャレンジしています。
さらに、会社や金融機関に出向させてもらえる機会が多いことも特徴の一つだと思います。すでにご説明しましたが、私自身、出向の機会を得て視野が広がったことを実感しているので、若手メンバーにはぜひ機会があれば手を挙げてほしいと思います。

若手弁護士への期待

若手弁護士やこれから弁護士になる方には、どんな案件であっても粘り強く取り組む姿勢と、知的好奇心を持って新しいことに積極的にチャレンジする姿勢で臨んでもらえたらと思います。
私自身まだまだ不十分なので自戒を込めてになりますが、社会が大きく変化するこれからの10年、20年に対応するため、粘り強さとチャレンジ精神を兼ね備えることは必要不可欠だと思います。