農業関連法務
近年、農業分野では、国内生産額の減少、後継者不足、耕作放棄地の拡大など様々な課題に直面しています。これに伴い、農家や酪農家(以下「生産者」といいます)の負荷をできる限り軽減し生産性の高い農業(いわゆるスマート農業)を実現するため、センシング技術、ドローン、自動走行農機、人工知能技術(AI)、情報通信技術(ICT)インターネットを通じて様々なものをつなぐ技術(IOT)等さまざまな技術開発が急速に進展しています。加えて、革新的で先進的な植物工場の建設や遺伝子開発など、農業酪農技術も飛躍的に向上しており、更なる発展が期待されています。
また、消費者に農業をより身近に感じてもらいたいという生産者の皆様の思いから、農泊、農業レストラン、農業体験、生産物を活かした商品開発等も活発に行われています。
しかし、このような生産者の皆様による新たなビジネス展開や企業による農業技術の開発も、その権利やブランドが法的に適切に保護されていなければ、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
食に関する事業として安心・安全への配慮が不可欠であるほか、業界特有の事情、農業特有の多くの関係法(農地法、農協法、食品表示法、薬機法、種苗法、米・牛トレーサビリティ法、飼料安全法など)が存するため、これらに関連する必要な措置を講じておくことも重要といえます。
私たち松田綜合法律事務所は、農業分野における生産者の皆様や農業関係者の様々な思い、アイディア、ビジネスを実現するため、最新・最先端の法律知識、事務所に蓄積されたノウハウ、そして社会経済・業界の動向を踏まえた最適なリーガルサービスを提供しております。
トピックス
書籍「農業法務のすべて」(菅原清暁 編著 / 民事法研究会)
著者 : 弁護士 菅原清暁(松田綜合法律事務所)
出版社 : 民事法研究会
発売日 : 2021年4月
単行本(ソフトカバー): 337ページ
ISBN-10 : 4865564373
ISBN-13 : 978-4865564372
- 農業における法務を大局的に鳥瞰し網羅的に理解して、農地・農薬・悪臭・廃棄物・表示規制から生産・安全・労務・知財管理、法人設立・事業承継など多岐にわたる分野の適法で万全なリスクマネジメントを実現する!
- 農業者に関係する法律課題・関連法令を整理するとともに、それぞれのテーマにおける具体的な法律実務について、手続の流れを図表なども示しながら解説!
- 法律実務家・農業関連事業者・組合関係者の必携書!
書籍「食と農業 未来への選択」(所長弁護士・弁理士 松田純一 著/安曇出版)
所長弁護士・弁理士 松田純一が執筆した「食と農業 未来への選択」(安曇出版)が出版されました。
出版社 : 安曇出版 (2021/3/22)
発売日 : 2021/3/22
言語 : 日本語
単行本 : 240ページ
ISBN-10 : 4802132417
ISBN-13 : 978-4802132411
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4802132417
WEBセミナー開催・資料ダウンロード
○ セミナー情報
松田綜合法律事務所では、下記の通り、オンラインで農業関連法務セミナーを開催いたします。
- 2021年7月5日開催 WEBセミナー:農業法務弁護士が語る「農業DXビジネスの実務ポイント」
- 2021年7月12日開催 WEBセミナー:農業法務弁護士が語る「食品・農業分野におけるM&A・新規投資時の法的リスク調査実務」
※セミナーお申し込みは、各セミナー概要・お申し込みページのメールフォームをご利用下さい。
○ 資料ダウンロード
また、上記セミナーで使用するレジュメを下記リンクよりダウンロードできます。
このレジュメは、セミナーをお申し込みいただいていない方もダウンロードできますので、是非、ご参照ください。
2021年7月5日開催
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2021年7月12日開催
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セミナー情報
- 第1回 2019年1月29日【終了】 演題:食品製造業界の課題と今後の展望 ~植物油業界からの視点で~
- 第2回 2019年3月12日【終了】 演題:成長産業としての水稲農業の今と未来
- 第3回 2019年4月16日【終了】 演題:次世代に繋げる農業の価値とは~農業新規参入における課題と可能性~
- 第4回 2019年5月22日【終了】 演題: オーガニック農業の未来
プレス情報
- 2018年11月26日付 日経新聞に、菅原清暁 弁護士が農業法務に注力する弁護士として紹介されました。
- 全国農業新聞「農家生活の法律相談」連載記事(2020年4月~)
- 種苗法改正案に関するコメント掲載(News Picks、2020年6月9日掲載記事)
書籍
- 「JA職員のための農業法人支援ハンドブック」(経済法令研究会/2020)
講演
- 「~事業者が必ず知っておくべき~農作業リスクのための安全管理対策」(JA全農とやま、JA共済連富山、農林中央金庫富山支店、JA富山中央会共催 2020年10月)
- 「農業リスクのための安全管理対策」(JA石川かほく開催セミナー 2020年11月)
- 「法人化に向けたリスクマネジメント対応対策について」(JA石川はくい開催セミナー 2020年11月)
松田綜合法律事務所 リーガルノート
- 2023-9-1 種苗法 育成者権侵害紛争の留意点①(育成者権者編) ~新品種の育成者権が侵害された場合、育成者権者はどう対応すべきか~
- 2023-8-2 《改正法解説》漁港及び漁場の整備等に関する法律 ~漁港における体験施設、直売所、食堂、宿泊施設等の整備が容易化~
- 2023-5-1 企業の農地取得にかかわる法改正
- 2021-9-1 営農型太陽光発電に取り組む際の法的留意点② (営農及び電力関係に関する法的留意点)
- 2021-7-1 営農型太陽光発電に取り組む際の法的留意点① (農地法等許認可に関する法的留意点)
- 2021-5-2 営農型太陽光発電の概要
- 2020-6-1 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた農業協同組合(JA)の総会運営について
- 2019-5-3 農業分野における外国人材の受入れ方法と留意点~入管法改正(2019年4月1日施行)を踏まえて~|弁護士 菅原清暁
- 2018-7-2 農山漁村滞在型旅行(農泊)における 住宅宿泊事業法(民泊新法)の活用|弁護士 菅原清暁
- 2018-6-1 都市農地の貸借の円滑化に関する法律(都市農地法)の概要|弁護士 菅原清暁
相談実績
- 育成者権侵害訴訟(種苗法上の育成者権侵害に関する仮処分訴訟の対応)
- ロイヤルティに関する紛争(種苗の生産におけるロイヤルティの未払い、ロイヤルティの取決めに関する訴訟の対応)
- 営農型太陽光発電開発支援として、農業委員会の許可申請のための契約書の作成、農塾組合法人の買収手続きの法的アドバイス、スマートソーラーの契約レビュー等
- 農業参入(事業承継・M&A)に伴う法的アドバイスとして、農業法人新規登記の法務デューデリジェンス、環境ビジネスにおける農地法規制を考慮した開発支援、食品加工メーカーによる生産者との合弁会社設立の法的アドバイス
- 都市農地貸借円滑法、特定農地貸付法、市民農園整備促進法に基づく、市民農園と観光施設の融合ビジネス開発の法的アドバイス、市民農園開設のための適法スキーム、契約書面の作成、行政機関との調整等
- 農薬・肥料の販売・流通の際の表示方法等、肥料取締法、農薬取締法を満たす取引契約書類の作成及びレビュー
- 昆虫食等の新規商品開発・販売における海外食品安全、食品表示等に関する法的アドバイス
- 生産者との農業データの活用における個人情報保護法や不正競争防止法に関する法的アドバイス
- 農業用ドローン販売の関連問題(レンタル・リースにおける事故時等のビジネススキーム)に関する法的アドバイス
- 農産物売買慣習に関わる契約不適合責任等のトラブルに関する法的アドバイス
- 新商品名を付ける場合における他社商品侵害及び販売方法の景表法違反の確認、自社商標を侵害する販売者への警告、損害賠償請求に関する法的アドバイス
- 農業データに含まれる個人情報に関わる法律問題(第三者同意の要否、利用目的記載方法、トラブル等)の対応、個人情報管理体制及び規定の整備のための法的アドバイス
- 農業関係事業者の労務問題(未払賃金請求・労災事故・パワハラ等)の対応、及び、ハラスメントに関わる社内規定の整備に関する法的アドバイス
農業に関わる一般企業法務
松田綜合法律事務所では、農業法人や農業に関連する事業を営む企業が直面する様々な法律問題一般について、広くアドバイスしております。事業者様からのご相談に対しては、担当弁護士の責任において迅速に対応することはもちろんのこと、必要に応じて、その法律トラブルに対応するための臨時専門チームを立ち上げるなどして、事業者様の抱える法的問題を迅速かつ確実に対応するための体制を整えます。
取扱実績
○ 農業法人の総会運営等に関するご相談
○ 各種取引における契約書の作成・チェック
○ 商取引上のトラブルの交渉、裁判対応
○ 法令会社などに関する調査、判例調査
○ 廃棄物処理に関するご相談
○ 近隣住民との異臭問題に関するご相談(養鶏牛豚場など)
スマート農業を目指した業務提携、合弁事業(JV)、M&A支援
スマート農業を実現するため、近年、農業を営む企業と先端技術を有する企業との業務提携・資本提携(第三者割当など)・合弁事業・M&A(会社分割、合併、事業譲渡、株式譲渡など)などが活発に行われています。
しかし、業務提携、資本提携・合弁事業を行う場合は、両者が想定する事業計画を踏まえ、将来のリスクを想定しながら、合弁契約や株主間契約に両者の果たすべき役割や権利義務を定めておくことが重要です。
また、M&Aにおいては、M&A実行後に、買手が想定していたシナジー効果が確実に得られるように、最適な手法を戦略的に立案、策定する必要があります。
松田綜合法律事務所では、農業に関する累積されたノウハウを強みとして、事業者様の意向と利益に適う戦略的なストラクチャーをアドバイスしております。
対応事例:
○ 農業法人と他業種企業との業務提携スキームの策定
○ 合弁会社設立スキームの策定・リスク分析
○ 農業技術に関する共同開発契約の締結支援
○ 農業法人との資本提携(株式の譲受けなど)
農業のブランド戦略・知的財産権保護
農産物のブランド戦略は、市況に左右されない価格形成力を持ち、安定的な売上を確保するために必要不可欠です。
どれほど先進的な技術・手法によって高価値・高品質の農畜産物を開発・生産しても、他者による模倣品が出回ってしまえばブランド価値は著しく損なわれビジネスチャンスも大きく失われることになります。
松田綜合法律事務所では、農業に携わる事業者様の先進的な技術や農畜産物のブランド価値を維持するための、ブランド戦略や知的財産権(特許、実用新案、商標、種苗法に基づく品種登録、地理的表示)を保護するための手法を提案しております。
対応事例:
○ ブランド戦略策定における法的アドバイス
○ 社内のブランドマネジメント部署の構築支援
○ フランチャイズビジネス導入に関する支援(契約書、加盟店規約の作成支援)
○ 農畜産物にかかる商標出願
○ 商標権侵害に関する紛争対応
○ 地理的表示(GI)に関する農林水産省での登録サポート
農業における労働管理
農業分野においては、労働基準法上、労働時間(労基法32条から32条の5)、休憩(同34条)、休日(同35条)、時間外休日労働(労基法33条、36条、37条)など一部の規定について適用が除外されています。
しかし、規模の拡大や先進的な農業の展開には、有能な人材が働きやすい職場環境を整備することが不可欠といえます。
松田綜合法律事務所では、農業分野における現場の状況を十分踏まえたうえで、優秀な人材の確保・育成を目的に、関係法令に則した現実的で実効性のある労務管理体制の構築をサポートいたします。
対応事例:
○ 従業員との労働紛争(任意交渉、裁判、労働審判手続)対応
○ 就業規則そのほか社内規程の改訂
○ 農業に則した労働管理制度の提案
農業経営者の事業承継支援
長年にわたって築かれた経営基盤や農業技術・ノウハウ等を次の世代に円滑かつ確実に承継していくことは、農業の継続的な発展と活力維持のために必要不可欠です。
しかし、農業を毀損させることなく後世に承継させるためには、農地法の枠組みで農地を上手に承継させるなど農業の特殊性を考慮のうえ、時間をかけて丁寧に事業承継の計画を策定・実行する必要があります。
松田綜合法律事務所では、必要に応じて税理士とも連携を図りながら、生産者の方の農業経営に関する思いを円滑かつ確実に承継するため、事業承継に関するリーガルサービスを提供しております。
対応事例:
○ 親族間での承継対応(株式や事業用資産の集中化、遺言、生前贈与など)
○ 従業員への承継対応(MBOやSPCを活用した手法など)
○ 第三者への承継対応(会社分割、合併、事業譲渡などのM&A)
○ 事業承継・相続に伴う紛争に考慮した事前予防策の提案
異業種から農業への参入支援
農業人口の減少が進む中、他産業の技術やマーケティングなどの経営ノウハウを有する異業種企業の農業への参入が期待されています。
農地法の改正や新法案の成立など、法律面においても規制が緩和され、一般法人が農業参入しやすい法制度へと整備されています。
しかし、比較的新規参入しやすい環境が整っていたとしても、農業に関わる関係法令を十分理解せず、また、想定されるリスクに十分な法的予防措置を講じることなく参入すれば、思わぬトラブルに巻き込まれたり企業ブランドを著しく毀損させるおそれがあります。
松田綜合法律事務所では、事業者様が新たなビジネスを展開するにあたって思わぬトラブルに巻き込まれることがないように、事務所に蓄積されたノウハウを踏まえ、戦略的かつ実践的な法的支援・アドバイスを行っております。
対応事例:
○ 異業種からの新規参入に伴う法的リスクの洗い出し、アドバイス
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