水産業ビジネス関連法務
水産業に関する法体系は複雑でわかりにくく、また、水産業特有の法律(漁業法、水産資源保護法、遊漁船業に関する法律、船員法、水産業協同組合法など)も数多く存在します。さらに、水産業特有の取引慣習も存在します。
このため、水産事業の日常的な運営で生じたトラブルを解決する場合はもちろん、事業拡大を図る場合や、他産業の事業者が水産業関連ビジネスに新規参入する場合には、適用される水産関連法令や取引慣習を十分踏まえた上で、トラブルの解決を図り、あるいはリスクの洗い出しを行う必要があります。
加えて、昨今、水産業は、漁業就業者の急激な減少、地球温暖化に伴う魚介類の生息地域移動や資源減少などの課題に直面しており、ロボット、IOT、AI等の先端技術を活用したスマート水産業ビジネスが注目されています。しかし、このような新たなビジネス展開や水産技術開発においても、思わぬトラブルに巻き込まれないように、例えば、ブランドや技術の保護など、あらかじめ必要な措置を講じておく必要があります。
また、水産業において、持続可能な水産物であることの認証制度(MSC、ASC、MEL)が活用されており、その認証における社会面(地域社会に対する責任と適切な労働環境等)については弁護士による支援が有効です。
私たち松田綜合法律事務所は、こうした水産関連事業者様が直面する課題を支援するため、最新・最先端の法律知識、事務所に蓄積された実務的ノウハウ、そして社会経済・業界の動向を踏まえた最適なリーガルサービスを提供しております。
トピックス
水産業ビジネス関連法務のサービス類型
〇 水産業にかかわる法務全般
〇 水産物販売の食品表示・広告に関する法務
〇 水産物・水産加工品の販売トラブル対応・リコール対応支援
〇 水産事業者における労務管理・労使紛争対応
〇 ”海業(うみぎょう)”推進にかかる法務サポート/漁港漁場の整備に関する法務
〇 水産分野におけるブランド戦略・知的財産保護対応(商標登録・トラブル、地理的表示(GI)、不正競争防止法関連など)
〇 水産事業会社買収時の業界特性に配慮したリスクの洗い出し(法務DDなど)
〇 新たな陸上養殖事業立ち上げ・運営にかかる法務支援
〇 スマート水産業(ゲノム編集食品、バイオテクノロジー、水中ドローン、資源循環型養殖など)・水産業DXにかかる法務支援
〇 他業種からの水産業関連ビジネスへの参入支援
〇 漁業権をめぐるトラブル対応
〇 水産業協同組合の運営支援、漁協合併対応
〇 水産エコラベルスキーム(MSC、ASC、MEL)取得支援
水産業にかかわる法務全般
水産事業者様、水産物加工業者様が直面する様々な法律問題一般について、広くアドバイスをしております。事業者様からのご相談に対しては、担当弁護士の責任において迅速に対応することはもちろんのこと、必要に応じて、その法律トラブルに対応するための臨時専門チームを立ち上げるなどして、事業者様の抱える法的問題を迅速かつ確実に対応するための体制を整えます。
水産物販売の食品表示・広告に関する法務
水産物や水産加工品に関する食品表示を巡るトラブルや問題について支援いたします。
また、水産物販売時の広告に関する景品表示法等の規制についても法的助言を行います。
水産事業者における労務管理・労使紛争対応
水産事業においては、労働基準法上、労働時間等の一部の適用が除外されています。また、船員については、船員法に基づく規制も踏まえる必要があります。私たち松田綜合法律事務所は、このような水産業特有の法規制はもちろん、水産分野における現場の状況を十分踏まえたうえで、労務管理や労務トラブルのサポートを致します。
“海業(うみぎょう)”推進にかかる法務サポート
漁村の持つ価値や魅力を生かし、漁業利用との調整を図りつつ水産物の消費増進や交流促進に寄与するための仕組みを構築するため、第211回通常国会において、漁港及び漁場の整備等に関する法律(旧漁港漁場整備法)が改正されました。
これにより、漁村・漁場においては、遊漁、水産物の直売、漁家民宿、漁家レストラン、その他ブルーツーリズム(ジェットスキー、ダイビング、観光漁業等)など、漁業以外の関係産業を振興させることが期待されています。
しかし、新たにビジネス展開をする際には、新規取引先との契約関係、規制法令、広告に関する法律など、様々な関係法令への配慮が不可欠です。
このような事業者様をサポートするため、松田綜合法律事務所は、事業者様が抱える様々な問題についてワンストップで支援しています。
新たな陸上養殖事業・スマート水産業(ゲノム編集食品、水中ドローン、資源循環型養殖など)・水産業DXにかかる法務支援
「水産資源の持続的な利用」「水産業の成長産業化」を図るため、フルール魚等の資源循環型養殖、ゲノム編集食品、水中ドローン・IOTを活用したスマート養殖業など、新たな水産技術が生み出されています。
このような新たなビジネス展開をする場合、従来型漁業と比較して、設備投資や設備を稼働する電気代コストの負担増となるため、ブランディングなどで新たな価値を打ち出し収益性を向上させる必要があります。
また、複数の企業間で共同研究や業務提携を実施する場合には、後日トラブルにならないように、データ取扱いルールや知的財産権の帰属等について、事前に必要な取り決めをしておく必要があります。
こうした事業者様が直面する課題に対応するため、松田綜合法律事務所では、弁護士のほか、所属弁理士ともチームを組みながら、トータルサポートを致します。
水産業協同組合の組織運営支援、日常トラブル対応、漁協合併
松田綜合法律事務所では、水産業協同組合様が抱える取引上のトラブルや組織運営上の問題を支援するため、顧問弁護士等の立場から、広くアドバイスを提供しております。また、水産業協同組合の合併等の組織再編手続や関連会社設立手続の支援も行います。
国際水準の水産エコラベルスキーム(MSC、ASC、MEL)の取得支援
水産資源の持続的利用に対する国際的な関心の高まりにより、資源管理や環境配慮への取組を証明する水産エコラベルが重要となっています。松田綜合法律事務所では、国際水準の水産エコラベルスキームといえるMSC、ASC、MELの取得について、関係各団体と協力の上、弁護士として、社会面(MSCでいえば労働適格性など、ASCでいえば地域社会に対する責任と適切な労働環境など、MELでいえば法令遵守、許認可取得、労働環境整備など)の体制つくり、書面作成等の支援を行います。
経営者様や従業員様向け社内研修の実施
法令遵守の推進を目的として、従業員向けの様々な研修(契約法の基礎、ハラスメント防止研修、安全管理研修、その他水産分野関連法規の解説研修)をご用意しております。
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