林業関連法務
「森林」「木」にかかわる多様な事業の法律問題や、最先端技術の利用に伴う新しい法律的な課題に広く対応しております。
林業法務とは
森林は、木材等の林産物供給、水源のかん養、地球温暖化の防止、生物多様性の保全、などの多面的機能を有しております。
そして、これらの機能に関連して、「森林」「木」にかかわるビジネスには、森林の伐採、木材の製造・流通にかかわる事業、小売事業者による木材販売、建築事業者・住宅メーカーによる木造・木質建築、豊かな森林によって生み出された天然水・林産物の生産、森林を利用した太陽光発電、林業のデジタル化・DX化、脱炭素・カーボンニュートラル関連事業など、様々な事業が展開されています。
松田綜合法律事務所では、このような「森林」「木」にかかわるすべての事業者が抱える多様な懸念事項・課題・トラブルについて、業界実務を十分に踏まえたうえで、横断的かつ網羅的にサポートするため、林業法務チームを設置し対応しております。
トピックス
林業法務のサービス類型
(1) 「森林」「木材」に関連する事業全般の法的アドバイス
次のような「森林」「木」にかかわる事業者様が日々抱えている課題・問題全般について、広く法的に支援をしております。
- 森林事業(植林、伐採)/森林開発
- 再造林用の種苗の販売・流通等
- 森林にかかわる食品事業(天然水、キノコ類、山菜類、樹実類)
- 木材建材の製造事業・流通事業
- 建築不動産事業(木造・木質建築)
- 再生エネルギー事業(森林における太陽光発電事業、木質バイオマス発電事業)
- 都市の緑化事業
- カーボンニュートラルにかかわる商品販売(低炭素・脱炭素商品など)
- スマート林業化・林業DX化にかかわる事業
(2) 法改正の対応支援(改正クリーンウッド法対応等)
森林・林業基本法、森林法、森林組合法、林業種苗法・種苗法、林業経営管理法、合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(クリーンウッド法)、国等による環境物品等の調達推進等に関する法律(グリーン購入法)等、森林に関する法律は多数存在するため、森林関連事業を営む場合には、これらの法律に違反することないように留意する必要があります。
例えば、令和5年4月26日に可決成立した改正「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(改正クリーンウッド法)」は、令和7年4月1日から施行されることとなるため、木材を輸入・製造する事業者や、木材を販売する小売事業者等は、社内体制等を改正法に対応させる必要があります。
弊事務所では、林業に関わる法律改正を常にキャッチアップし、各事業者様の改正法対応を支援しております。
(3) 森林の開発(森林における太陽光発電事業など)
森林は、水源のかん養、土壌保全、土砂災害防止等の重要な公益的な機能を有しています。このため、例えば、太陽光発電等により林地開発するためには、林地開発許可等の手続を経る必要があります。
弊事務所では、森林関連法規や実務を踏まえて、林地開発計画の実効性の検証や、事業展開にあたっての法的アドバイスをしております。
(4)「森林」と「水」「林産物」にかかわる法律問題
森林は、木材だけでなく、おいしい「水」を生み出す貴重な資源です。弊事務所では、森林にかかわる「水」「林産物」などの食品についても、製造・販売・流通、食品事故などに関する問題について、広くお手伝いをしております。
(5) カーボンニュートラル・脱炭素にかかわる法律問題
カーボンニュートラルの社会を実現するうえで、二酸化炭素を吸収・固定する「森林」や「木材」は重要な役割を担います。
環境・社会課題の解決に役立つ素材を積極的に生み出し、流通させ、活用(建築物の木造化・木質化)することは、「木」にかかわる全ての事業者様が検討されている経営課題であると思われます。
弊事務所では、このような事業者様の経営課題を解決・実現するため、法的観点からサポートしております。
(6) スマート林業・林業DX
森林経営・林業その他「森林」「木」に関連する事業は、森林クラウドによる森林資源の一元管理、航空レーザー計測等リモートセンシング技術を活用した森林情報取得など、デジタル技術を活用した「スマート林業」「林業DX」と呼ばれる新しい林業へと移り変わりつつあります。
松田綜合法律事務所では、このようなスマート農業や林業DXを支援するため、次のような法的支援を実施しております。
○ 「森林」「林」に関わる事業者側
- データ提供や共同開発に関する契約締結の法的アドバイス
- 合弁会社設立や資本提携に関する支援
○ 新技術やソリューションを提供する事業者側
- 林業特有の法規制に関する情報提供
- プロジェクトのリスク分析や適法性
- 林業関連企業との資本提携・業務提携時の法務監査
(7) 林業分野における企業買収・合併/法務DD(デューデリジェンス)
近年、林業分野においても、事業拡大や新たな事業展開などを目的に、「森林」「木」に関わるビジネスを展開する事業者同士による、業務提携・資本提携(第三者割当など)、合弁事業・M&A(合併、事業譲渡)などが活発に行われています。
このようなM&A等を行う場合、「森林」「木」に関わる事業については、例えば、森林法、クリーンウッド法など、森林・木材特有の適法法令も存在するため、このような業界特有の適法法令に関するリスクも踏まえて、法務DD等を実施する必要があります。
松田綜合法律事務所では、「森林」「木」に関する事業に関して、累積されたノウハウを強みとして、森林・木材特有の適用法令や業界特性を踏まえた法務DDを実施し、実践的なリスクの洗い出し・分析を行っております。
(8) 森林組合の運営支援/森林組合の合併
松田綜合法律事務所では、森林組合様が日常的に抱える問題のほか、森林組合の合併、組織再編等を行う場合の法的支援などを行っております。
また、森林に関わる法改正が行われた際の組合員様向け研修会の講師等もお引き受けしております。
(9) 従業員様向けの研修講師
松田綜合法律事務所では、従業員様向けの研修講師をお引き受けしております。
「森林」「木」にかかわる適用法令は多数存在しますが、実務に即して、関連法規の内容を理解することは必ずしも容易ではありません。
そこで、事業者様ごとに、研修の内容をカスタマイズし、各事業者様の実務に直結する形で、関連する法規の内容、トラブル事例、留意事項等を分かり易くお伝えする研修を実施しております。
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